赤痢アメーバ・リファレンスについて

 アメーバ赤痢は、発展途上国から帰国後に発症する輸入感染症として重要であると認識されてきました。しかし、現在では、国内の性感染症としての流行が、より深刻な問題となっています。特に、劇症型アメーバ赤痢 (大腸の腸管穿孔による汎発性腹膜炎を合併する病型) は、海外渡航歴や基礎疾患を持たない成人の男女にも発症し、医療機関受診後も赤痢アメーバ感染の疑いが持たれず、診断が遅れてしまい、致死的となることがあります。劇症型アメーバ赤痢が死亡後の病理解剖で診断される事例が、毎年のように国内誌から報告されていることは、嘆かわしい状況です。赤痢アメーバ・リファレンスは、アメーバ赤痢に関する臨床的知識を普及させ、診断の遅れによるアメーバ赤痢の重症化を防ぐことを目的として開設されました。主な内容は、臨床医の視点からの想定質問をQ&A 形式で情報提供しています。アメーバ赤痢の診療にお困りの際、または診療に直結する知識の習得の場として、本サイトをご活用頂けますと幸いです。なお、内容の更新は年に1回程度を予定しています。
個別の症例相談については、当サイトでは受け付けておりません。日本寄生虫学会ホームページ「医療関係者向けコンサルテーション」より、ご相談ください (寄生虫学会情報処理広報委員会からの許諾済)。

新着情報

  • 2024年3月体外診断用医薬品(製品名 : 赤痢アメーバ抗体 ELISA-IBL)の製造販売承認を取得いたしました

国立国際医療研究センター病院 エイズ治療開発センター
 渡辺 恒二、柳川 泰昭、川島 亮

国立感染症研究所 寄生動物部
 八木田 健司、下河原 理江子

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